太宰・ブログ・治

太宰治の作品を基本的に五十音順に読んで感想書いたり、そんなこととは全然関係ない感想書いたりします。

『海』

東京の三鷹で空襲にあった頃の話。短いエッセーです。

 

 

自分が死ぬのは構わないが、子ども(女の子5歳)の頭上に爆弾が落ちてしまったらこの子は海を一度も見ることなく死んでしまうのだと思うと辛くなった。

太宰自身、津軽平野の真ん中に生まれたため海を見ることがなかった。

10歳のときに初めて見た海での大興奮は貴重な思い出の一つになっているので子どもにも海を見せてやりたい、と思ってます。 

 

f:id:th_rs_2019:20200521221823j:plain

 

三鷹の家が空襲でなくなってしまったので奥さんの故郷である甲府に移動しますがそこも空襲で家が全焼し、津軽に移動することになります。

 

 

秋田までやってきてそこから五能線に乗り換えます。

五能線 - Wikipedia

 

 

車内から見える海を娘に見せてあげようとノリノリの太宰。

しかし娘はこれ川やん!と言い、奥さんも眠いからか適当に「ああ、川。」と答え、太宰はつまらない思いで海を眺めて終わりです。

 

f:id:th_rs_2019:20200521221838j:plain

 

 海を見たことがないから川って思うのも仕方ないけど太宰ちょっとかわいそう。いじけてる感じ。

 

 

 

個人的には初めての海でくらげに刺されて人生終わるぐらいテンション下がったので見る専でいいです。

普段家の横に流れてるドブ川しか見ないのでたまに海を見たらテンション上がります。

 

www.aozora.gr.jp