以下の記事の続きです。
カチカチ山
カチカチ山っておばあちゃんタヌキに殺されてたの知らんかった。畑荒らす悪戯したぐらいだと思ってた。
「婆汁」を作り、おばちゃんに化けておじいちゃんに食べさせたらしい。怖すぎるわ。
あとはウサギがタヌキに色々やって殺して終わりっていうのが元々の話。
1つの物語で1人と1匹死んでるのすごない?
コナンでも1話1人とかじゃない?
太宰も話そもそもがグロすぎるって思ってるみたいです。
冒頭でカチカチ山の解釈が書かれてます。
カチカチ山の物語に於ける兎は少女、さうしてあの惨めな敗北を喫する狸は、その兎の少女を恋してゐる醜男。これはもう疑ひを容れぬ儼然たる事実のやうに私には思はれる。
すごい自信で言い切ってるよ。
太宰からすればウサギの仇討ち方法が男らしくないそうです。
最後殺してるのに男も女もないやろって思ったよ。
兎のやり方が男らしくないのは、それは当然だといふ事がわかつた。この兎は男ぢやないんだ。それは、たしかだ。この兎は十六歳の処女だ。いまだ何も、色気は無いが、しかし、美人だ。
激キモやん。
ウサギはギリシャは月の女神アルテミスのように残酷な女性らしい。タヌキはウサギが好きな中年男に例えられてます。
アルテミスの残酷な性格についてはwikiよりpixiv大百科の方が詳しく書いてたので読んでね。
汚い中年おじさんがかわいいJKに翻弄される話ですよ!!この時代からあるんやこの感じ!!!
タヌキはウサギに何されても好きなのでずっと言いなりになってます。
二人の関係性は深夜ドラマとして見たらちょうどいいぐらい。
古来、世界中の文芸の哀話の主題は、一にここにかかつてゐると言つても過言ではあるまい。女性にはすべて、この無慈悲な兎が一匹住んでゐるし、男性には、あの善良な狸がいつも溺れかかつてあがいてゐる。作者の、それこそ三十何年来の、頗る不振の経歴に徴して見ても、それは明々白々であつた。おそらくは、また、君に於いても。後略。
年頃の女性には気をつけましょう。
太宰はタヌキと同じような経験があるんでしょう。
カチカチ山から男女観の話に持っていけるのすごいとしか思わん。普通仇討ちの方をピックアップして書く気がする。
タヌキがダサいので読んでみてください。
舌切雀
おじいさんが可愛がってた雀にキレたおばあさんが雀の舌を切って逃がしておじいさんが心配で雀の元に行ってごちそうしてもらってお土産として小さなつづらを選んだらお宝入ってたやったーからのおばあさんも雀の元に押しかけ大きなつづみを持って帰ったら魑魅魍魎が出てきてうわーってなる話です。
一文であらすじ書いたった。
無慈悲な行いをしたり、欲張るものではないということ。
太宰的には主人公のおじいさんは身体が弱い40歳にも満たない人物だそうです。
いいとこの息子で何もせず世捨て人のようになったおじいさんが助けた雀(ルミと名付けます。なんでルミ?)としゃべっていると、奥さんが若い女と話していると誤解してしまいます。
おじいさんは雀としゃべってたから誤解だと訴えますが奥さんは前々から雀に嫉妬していたのもあって雀の舌を切ってしまいます。
おじいさんは逃げてしまった雀を探しに竹藪を毎日歩き回ります。
そして、昔話の通りにある冬の日「雀のお宿」に招かれます。
帰りにおじいさんは、荷物が重いのは嫌だからと言ってお土産を受け取らずにお照るさん(おそらく雀の本名。雀の親も人間と同じノリで名前付けるんですかね。)の髪飾りの「稲穂」だけもらって帰りました。
おじいさんから「雀のお宿」の事を聞いたお婆さんは、同じようにそこへ向かいます。そして、お土産に選んだ大きなつづらが重くて起き上がれず、その場で凍死してしまいます。めちゃくちゃ怖い。急に人が死ぬ。
そのつづらの中には大量の金貨が!!
この金貨のおかげかどうかわかりませんが仕官してやがて一国の宰相にまで登り詰めます。
世間の人は「雀大臣」と呼び、この出世は雀に対する彼の愛情の結実だと取り沙汰しました。
これに対しておじいさんは幽かに苦笑してこう答えました。
「いや、女房のおかげです。あれには、苦労をかけました。」
いや死んでるから!!
暇な金持ちが最強なんかな?
以上でお伽草子終わり。
ちなみに太宰の憧れの芥川龍之介が桃太郎書いてるらしい。
おとぎ話って日本で育ったら絶対知ってるはずでみんなで共有できるので面白いな。
個人的には浦島さんが一番良かった。カチカチ山はキモかった。
舌切り雀は最後意味わからんから誰か教えて。